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ノルウェーからの物語

豊かな旨みと脂の乗りのノルウェーサバ

体にとって大切な良質の脂が霜降り状に乗るノルウェーの秋サバは、ヘルシーで豊かな旨味

豊かな旨みと脂の乗りのノルウェーサバ

ヘルシーでジューシーなサバ

「ノルウェー産のサバは、脂がよく乗っていて、とても美味しいです。骨が気にならなく、とても食べやすいですよ。夕食、昼食また朝食と色々な場面の料理に使えるので、お客様にも好評ですね。」と話されるのは、日本の大手流通イトーヨーカドーにお勤めの経験豊かな水産バイヤーの安田孝介さんです。

安田さんは比較的お客様が少ない時間帯を利用して、売場にサバを補充したところです。商品がぎっしりと並べられた冷蔵カウンターには、お客様に食べていただくのを待っている、輝くノルウェー産サバのパッケージが並んでいます。そこにはもちろん魚の原産国(ノルウェー)が明記されています。品質にこだわるイトーヨーカドーのお客様達が、ノルウェーの冷たく澄んだ海で獲れる、ヘルシーで豊かな旨味のサバを選び、購入して行きます。

日本の消費者の食卓にノルウェーサバが定着している証です。

「当社で販売しているさばの8割がノルウェー産です。とても人気がありますよ。」
Kosuke Yasuda
魚屋、イトーヨーカドー

継続可能で近代的な漁業

日が次第に短くなり、落葉の季節がやって来ると、ノルウェーのサバ漁師たちは、旬の最も美味しいサバを漁獲する準備を始めます。近代的な漁船団がノルウェーの沿岸部の町々から出港し、冷たい外海へ向かいます。ノルウェーの秋サバ漁は、注意深く、丁寧に行われます。

繊細な素材で作られた網でサバの群れをとり囲み、網の底を引き、魚を漁獲します。そうする事で、魚が長い時間、網の中に放置されることを防ぐことができます。サバはその後すぐに、近代的なノルウェーの漁船内の大型タンクに引き上げられます。それらの工程は魚への不必要なストレスとを避けることが出来るともに、人の手が魚体に触れることでの劣化を防ぐことにもなります。このような注意深い工程は、漁獲からパッキングまでの全てのプロセスを通して行われ、魚の品質を確実なものとします。

最高の品質

ノルウェーサバの漁期が始まるのが、1年の終わり頃であることは偶然ではありません。
世界最高のサバは秋のみに漁獲できるのです。

夏の間ノルウェー沿岸で餌を食べてゆっくりと成長したサバは、秋に脂が霜降り状に身に回り、最も脂が乗った状態になります。さばの脂質には旨みと、健康の効用の両方があります。

ノルウェーサバが世界で最も質が高く、最も脂が乗ったサバの一種であることは、科学的に証明されています。

ノルウェー海洋研究所は、年間にかけてのサバの脂質含有量の推移を調べました。その結果、サバの脂質含有量は1年を通して大きく変化することが判りました。冬の終わり(ノルウェーでは4月)のサバは痩せた状態ですが、夏の間にゆっくりと餌を食べて確実に成長していきます。4月に漁獲されたさばの脂質含有量は5%未満ですが、10月に漁獲されたサバは、その5倍を超える28%程度の脂質を含んでいます。研究所の調査ではさらに、ノルウェーで秋に漁獲されたサバは、世界のどの場所で漁獲されたサバよりも脂質含有量が高いことが示されました。

ノルウェー産サバは、まさに別格なのです。

「日本人はこれが非常に高品質だと考えており、とても気に入っています。だからこそ、毎年ノルウェーから日本に大量のサバが輸出されているのです。」
Ken Abe
辻野営業部長

丁寧な検査

「これは、重さがおよそ600gもあるノルウェーサバです」と、日本の輸入会社、辻野でセールスマネージャーを務める阿部 賢さんは、銀色に輝く新鮮なノルウェー産秋さばを持ち上げています。ブルーの作業着とキャップ姿の阿部さんは、オーレスンにあるBrødrene Sperre社にいます。彼は今年もノルウェーサバの品質に目を光らせます。

他の日系企業数社と同様に、阿部さんが勤める辻野も自社の検品員を毎年ノルウェーに派遣し、ノルウェー産秋さばの品質をチェックしています。漁のシーズン中、阿部さんのような日本人検品員は、ノルウェー沿岸の漁港の加工ラインの傍に立ち、ノルウェーの旬のサバの徹底的な検査を行います。経験豊かな目で、阿部さんはBrødrene Sperre社の加工ラインから一匹の新鮮なさばを選びます。彼はそのさばをまな板の上に置き、細心の注意を払って、鋭いナイフでサバを完璧な切り身にさばき、その切り身を検査します。阿部さんが、納得したサバのみが輸出ラインに乗ることができるのです。

「日本市場へ送るの原料は、確実に高い品質でなくてはなりません。それが保証されて初めて、市場から認められ、毎年大量のサバをノルウェーから日本へ輸出することが出来ます」と阿部さんは話します。

ヘルシーな脂質

ノルウェー産サバは、脂質含有量が高い非常に特別な食品です。脂質含有量が重要である理由は2つあります。まず、その身に含まれるデリケートで霜降り状の脂質により、ノルウェー産サバは旨みが豊かで素晴らしい風味を持っています。オメガ3(EPA,DHA)などの良質な脂質には、多くの健康上の効用もあります。

オメガ3(EPA,DHA)は、免疫システムにプラスの影響を与えることが証明されている不飽和脂肪酸の一種です。これらの脂肪酸は、循環器系疾患を予防し、関節炎や片頭痛、乾癬などの症状にプラスの効果をもたらすとされています。これらの脂肪酸は体内で生成することができないため、食べものから摂取することが絶対不可欠となります。オメガ3(EPA,DHA)は、脂の乗った魚に最も多く含まれます。

ノルウェー産サバよりも美味しく、調理しやすいオメガ3の供給源は、そう簡単には見つからないでしょう。

貴重なコラボレーション

ノルウェー西部の美しい港町オーレスン近海の島にあるBrødrene Sperre社の施設内では、この秋もノルウェー産サバのパッキングがピークに達しています。これらはもうすぐ日本へ出荷され、塩さばに加工され市場に提供されます。

ノルウェーの漁師たちが、魚が大好きな日本の消費者の皆さんに、美味しい水産原料を提供できるのは、献身的で知識深い日本の専門家たちのおかげです。

「日本の流通パートナーがノルウェーの水産業界と共に、様々な努力してくれた事に本当に感謝しています。過去30年にわたり、日本の友人達は、品質管理をする方法を懸命に取り組んで来てくれました。実はこの事が、ノルウェー産サバが今のように質の高いものである主な理由なのです」と言うのは、Brødrene Sperre社でアジア・東欧輸出マネージャーを務めるオーレ・クリストファー・ノーレです。彼は阿部さんが、徹底的な品質管理を行っている姿を、こっそり観察していました。オーレ・クリストファーはノルウェーと日本両国の信頼の基ずく協力がなければ、ノルウェー産サバの品質保証はできないと語ります。

「日本のバイヤーが徹底した品質管理を行うことで、その魚が日本市場にふさわしい卓越した品質であることを確実にする。それらを実現する為にノルウェー側がすべき点について、彼らは過去30年にわたって信じられないほど多くのことを私たちに教えてくれました」と、ノーレは誇らしく語ります。